こんな生き方があるんだ!内田拓海さんに学ぶ

近くの山が真っ白になって厳しい寒さが続くと思ったら、今日はポカポカとシャツ一枚で過ごせる暖かい日でした。体調管理が難しいですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

不登校エスト」内田拓海著(飛鳥新社)を読みました。

驚きました。感動しました。こんな生き方があるんだ!

 

本の内容をうまくまとめられないのですが・・・

 

小中学校は不登校で一日も学校に行かず、家で好きなように学んだりゲームをしたりして過ごす。通信制高校進学後に音楽経験がほぼゼロの状態から一念発起して勉強して、東京藝術大学作曲科に入学。卒業後の今は東京藝術大学美術研究科グローバルアートプラクティス専攻在学中。

 

本人曰く、引きこもっていたわけではなく、自ら「学校に行かないという選択」をしただけという。自分の興味のあることをとことん追求し学んだことが彼の人生を作っている。ゲームにのめり込む中でゲーム音楽に興味をもち、また坂本龍一の曲にしびれたことから音楽の道に進もうと決めた。

 

通信制の高校で出会ったクラスメイト達の様々な環境を知り衝撃を受け、その衝撃も作曲に大きな影響を与えた。

 

通信制高校で、不登校経験者や経済的事情で高校に行けず働きながら学ぼうとする人、ヤンキー、社会人、主婦など、そこには個人ではどうしようもない家族や社会的な背景があることを知った衝撃。

入学したものの、仕事と勉強の両立が難しかったり、授業料も払えないほど厳しい生活環境のために学校を途中で辞めざるを得ない人など、厳しい状況で卒業できない人も多くいることに驚く。

厳しい生き方の中でも頑張っている仲間のことが、のちに彼が作曲することの意味を見出すことに繋がっていく。

 

いろいろあってどうにか芸大を卒業したものの、自分の道を見失いそうになり、鬱病に身もだえし苦しみながらも、自分のミッションに気づく。

そのミッションが

(以下、P212から一部抜粋引用)

「『音楽で、芸術で人に寄り添っていくことこそが、自分のやるべきことなんじゃないのか』孤独や苦しみ、痛みや悲しみを抱えている人の”居場所”になることのできるような、ともに生きていくための表現。それが私だからこそできること。人生の大切な意義だ。そう思ったのです。」

(ここまで引用)

 

もっともっと、彼の深い考えや生き方がこの本では語られており、それも含めてさらに大きな感動に繋がるので、本を読んでいただければわかると思うのですが、

 

私は、彼の「好き」を基準に自分の道を突き進む行動力。そして理解のない人と折り合いをつけようとせず、まっすぐに自分のやりたいようにひたすら突き進む力に感動を覚えました。

彼が真っ直ぐに突き進む、作曲・芸術の道は決してエゴや自己満足ではなく、上記に引用したように、苦しみや痛みなどを抱える人に寄り添う音楽を作ろうとしていること。しかも、それが独りよがりではなく、大学でのきちんとした理論や実習の裏付けがあっての表現であること。

彼のパワーとその背景にある気持ちに感動しました。

 

自分のミッションに気づき行動できることが羨ましいと思いながら、彼の作曲や芸術についての思いに強く共感して、心から応援したいと思いました。

 

YouTubeで彼の作曲した音楽を聴きました。魂に響きました。

特に  ピアノ曲で、La Nostalgie for Piano よかったです。


www.youtube.com