「縁を繋ぐ」ということ

前回のブログから時間がたってしまいました。

その間、梅雨入り、夏日が続く日、夏至と、目まぐるしい季節の変化がありました。

みなさん、いかがおすごしですか?

 

久しぶりのブログで突然ですが・・・

 

みなさんは、愛着のあるものを手放したことがありますか?

あったとしたら、その時どのような思いでお別れしたでしょうか?

そして今、その時の気持ちを振り返ってみて、どんな気持ちになるでしょうか?

 

私は6年乗った愛車を近々手放すことにしました。

車の維持費を確保することが困難なためです。

4年前に仕事を辞めてパートで働いていて収入が少なく、生活のために貯金を切り崩して生活しています。

その貯金の底が見えてきたので、少しでも支出を減らすために手放すことにしたのです。

 

金銭的に厳しい状況ではありますが、それでも手放すかどうか迷いました。

6年間私の相棒として支えてくれたこの車にとても愛着があるからです。

 

6年前のことです。

当時仕事の人間関係が辛くてどうしようもなかった時でした。

仕事はやってもやっても先が見えず、何度も気持ちが萎えそうになっていました。

毎朝の通勤が苦痛でした。

毎朝、憂鬱な気持ちで車に乗り込み、暗い気持ちのまま職場まで車を40分運転していました。

坂道を上り勤め先の建物が見えてくると、胃袋を思いっきりグイっと掴まれたような痛苦しさと呼吸が苦しくなる毎日を送っていました。

 

そんなある日、近所の中古車販売店でスポーツタイプの車を見つけました。

「後光がさすとはこのことか」と思うくらいその車は輝いて見えました。

見とれていると、お店の人から「試乗してみませんか?」と声をかけられました。

すぐに試乗すると、アクセル、ハンドル、パワーすべて自分の気持ちにぴったり応えてくれました。あまりに運転が楽しくて後先も考えずに即購入してしまいました。

 

車を買ってから毎朝の気持ちが変わりました。

朝、車を見ると「今日もよろしく」と気持ちが明るくなりました。

エンジンをかけてスポーツモードで走ると、車は私の意志を100%理解してくれて思いのまま本当に気持ちよく走ることができました。

通勤の40分は全てを忘れる楽しい時間に変わりました。

 

ただ、それでも、職場での人間関係のつらさや、いくら仕事を頑張っても全く認められないことで、虚しく落ち込むことがありました。

そんな時も、愛車を見るだけで気持ちが前向きになれるのでした。

 

休日に愛車で買い物に出かけた時のことです。

店の窓から正面に停めている愛車と目が合いました(正確にはヘッドライトと目が合いました)。

愛車はじっと私を見つめてくれているような気がしました。そして、すべてをわかってくれているような気がしました。

私は心の中で愛車に向かって「ありがとう!」と叫びました。

 

あの時、心を病まずにすんだのはこの車の支えがあったからだと感謝しています。

 

私を支えてくれた車を、今、経済的な理由で手放していいのか?

なんとかできないのか?と思い悩む日々が続きました。

 

手放さないためには収入を増やすことしかなく、それがどうしても今はできないのです。

車には大変申し訳ないのですが、お別れすることにしました。

 

お別れすると決めてからも悶々としていました(往生際が悪い)。

悶々とする中で、ふと、そういえば、中古で買ったこの車、前のオーナーも家庭の事情で泣く泣く手放したと中古車販売店の方から聞いたことを思い出しました。とても大切に乗っていたということも。

前のオーナーが愛情を持って接していたこの車を、縁あって私が引き継がせていただいたのでした。

 

今度は、私がこの車を愛してくれる次のオーナーに引継げれば、この車も喜んでくれるのではと思いました。

 

すると・・・

「縁を繋ぐ」

ふとこんな言葉が浮かんできたのでした。

 

これが今回愛車を手放すために自分を納得させる唯一の理由だと思います。

 

愛車も新オーナーも幸せになってほしい。気持ちを新たにお別れを決意したのでした。