去年の4月のこと。仕事を辞めたので、気持ちを整理するつもりで家の中を片づけた(といってもほんの一部のみ)。
使わないまま部屋を占拠しているたくさんの本や書類や電子機器を、「ときめくかどうか」の尺度で整理した。
思い切って捨てないと物がたまる一方なので、自分としては結構捨てる方向で頑張った。
「頑張って」捨ててしまって1年経った今、ものすごく後悔しているものがある。
それは、高校生のころからこれまで40年以上の間に行ったコンサートやライブや講演会のチケットを綴ったスクラップブック、そしてコンサートや映画のパンフレットの山。
片づけるとき、いろんなコンサートや講演をそれぞれ思い出してとても懐かしい気持ちになった。付随して当時のいろんな出来事も思い出した。
それらの思い出は簡単には捨てられないものだと思った。しかし、「ときめくかどうか」で判断しないと片付かないのだから、捨てようと「頑張った」。
今、とてもとても大切な「自分の過去」を捨ててしまった感じがして、悔やんでも悔やみきれない。
自分がこれから更に年をとり、本当に一人になったとき、生きる源となるであろう昔の思い出は大切なものだと思う。そして、当時のチケットなどは、思い出の時間に戻るための「パスポート」になったと思うのだ。
「ときめくかどうか」はその時点の判断だ。
今なら「ときめくかどうか」ではなく、「心がどう感じるか」を拠り所にするだろう。
みなさんの捨てるかどうかの判断基準は何ですか?