今から6~7年位前だっと思うのだが・・・
テレビを見ていたら、東京で開催しているあるモーターショーの様子がニュースで紹介されていた。その中で未来の車のコンセプトデザインコーナーで、ある自動車メーカーのチーフデザイナーが自社のコンセプトカーの説明をしていた。
そのチーフデザイナーの名前が字幕付きでフルネームで紹介されて驚いた。高校の同級生のⅠ君だったからだ。高校を卒業してから一度も会っていなかったので、あの自由闊達な色白の美青年が、髭ずらになってどこのおじさんかと思うくらいに別人になっていた。
彼は、高校の時から、「俺は美大に行ってデザイナーになるんだ」と言っていたので、本当に自分の夢を果たしたのだと喜んだ。
でも・・・
なんか、その彼の表情が非常に疲れ果てている感じがした。きっと会社や社会の未来のためにいいものを創ろうとの思いで管理職として頑張ったからだろう。大人の社会人としてはごく当たり前のことなのかもしれない。
ただ、高校の時に「午後はつまらない授業だからサボってスケボしに行こうぜ」と私を無理やり付き合わせたあの頃の(ちょっと例がずれているか・・・)、「俺は、自分のやりたいように活き活きと生きるんだ」と言っていた彼の伸び伸びとしたイメージとははほど遠い感じがした。勝手に「彼らしくない」と思ってしまった。(単に私が若いころの彼のイメージを引きずっていたからかもしれないが。)
その時、テレビに映った彼に言いたかった。
「本当にお前らしい生き方をしているのか?」と。
もちろん、彼はこう言い返したに違いない。
「お前のほうこそなっ!!」