40年数年ぶりに聴く曲

40数年前に聴いたアルバムを買った。「帰っちゃおうかな」(小椋佳)。

兄のように慕っていた10歳年上の従兄が大好きで昔聴いていたアルバムだ。

 

当時私は中学1年生だったと思う。従兄が「東大でて第一勧銀に勤めるエリートサラリーマンが、シンガーソングライターとして活躍してるんだぞ。どれも味がある歌なんだよな。すごいよな」といいながらLPレコードをかけて聴かせてくれた。

 

でも、当時の私は洋楽の方が好きで、聴いても今一つピンとこなかった。なので、それ以降全く聴くことがなかった。

 

ところが、最近になって何故か突然聴きたくなった。なんのきっかけもなく。

40数年ぶりに聴いたのに、あーこれ聴いたな~と曲や歌詞まで覚えているものがあって驚いた。間奏までも覚えていた。

 

従兄は、高校の時はギターを譲ってくれたり、車の免許をとったときには貧乏な私に車を譲ってくれたり、JAZZライブに連れて行ってくれたり、文学全集を貸してくれたり・・・などなど、いつも私の成長を支えてくれていた。

 

その従兄は6年前にがんで他界してしまった。亡くなってからでも、ふとわが家にやってくるような気がして仕方がないし、待っている自分がいる。

 

アルバムを聴きながらふと思った。

これは私が聴きたいのではなく、従兄があの世から聴きたくなって私を通して聴いているのではないかと。きっとそうに違いないと思った。

 

何故なら、あの時のように曲にあわせて一緒に歌う従兄の声が、私の心の中で聞こえたから・・・

 


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