NHK衛星放送の「ガイロク」という番組に出ていた人の話に驚かされた。
「ガイロク」は、番組スタッフが、街を歩いている人に声をかけて、突然「人生のピンチ」というテーマで話をしてもらうという番組。
声をかけられた70歳台の女性の「人生のピンチ」の話。
30年ほど前にその方の旦那さんが、仕事中に脳梗塞で倒れた。
入院して一命をとりとめたものの、その時、脳の別の場所に大きな影(「腫瘍?」)が見つかった。
医師からは「これまでの事例から、3年以上は生きられない」と言われたという。
普通なら誰でも、医師の言葉を重く受け止め、相当なショックを受けるだろう。
なのにその人は、なんの根拠もなく「大丈夫」という気持ちを持ったという。
おまけに、近所の人からも「大丈夫だよ」と言われたという。
慰めの言葉をかけてくれるのはありがたいけれど、何の根拠があるの?と突っ込みたくなるところだ。
そんな状況にあっても、その人は、はっきりと「何の根拠もなく」、ただただ「大丈夫」と思ったという。
結果は、その女性の思いのとおり、30年以上たった今も旦那さんは元気に生きているという。
医者の見立てが間違っていたのか、たまたま体質的なものがあったのか、それとも、その女性の思いが奇跡的な結果を生んだのか、はたまた「絶対大丈夫」という将来を無意識のうちに感知していたのか・・・は、わからない。
が、神のみぞ知ることを、根拠なく心からそう思えることが素晴らしいと思った。
だからこそ、その女性の思いが旦那さんを救ったのだと強く思いたい自分がいた。